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水に溶けにくいビタミンAを点眼薬に配合する技術は思った以上にむずかしく、実際の研究内容が発表されたのは、1996年のことです。
アメリカのフロリダで行われた1995年ARVO(視覚と眼科学研究協会会議)。
開発に成功した民間製薬会社の研究員である堀内拓氏が、ビタミンAを直接点眼する効果を発表し、大変注目されました。
堀内研究員は、モルモットの片目にビタミンA、もう一方の目に生理食塩水を点眼、その後、モルモットの目に乾燥空気を吹きつけ、-人工的にドライアイ状態にしました。
そして、ドライアイ状態を反映する涙液中の「ーDH(乳酸脱水素酵素)値」を測定することにより観察したのです。
その結果、両目の乾燥前と乾燥直後の状態は、生理食塩水点眼の目もビタミンA点眼の目もーDH値に大きな差はありませんでした。
しかし1時間後に驚くべき変化が生じたのです。
なんと生理食塩水点眼の目のーDH値が急激に上昇したのです。
ビタミンAを点眼した目のほうは、点眼後と同じ値で、乾燥はほとんど見られませんでした。
この両目の乾きの差は、実に5倍以上にもなったのです。
そしてビタミンA点眼の目は、点眼液が角膜や結膜だけでなく、眼内(房水)へも浸透することがわかったのです。
これによって、目の表面でのドライアイに対する効果だけでなく、自の内部にもビタミンAの効果が伝わり、眼精疲労など、目の内部の問題にも素早く反応することがわかったのです。
ARVOの年会でも、このビタミンA配合の目薬に対し、高い評価が下されたといいます。
現代の眼病に大きな役割をもっ新しい目薬として、一躍注目されたわけです。
63自の疲れには、ビタミンAがニんなに効く第1章64ビタミンAの摂取は野菜からだけでは不十分戦前や終戦直後は食生活のバランスが悪かったビタミンA欠乏症で夜盲症に悩まされる人が多かったのですが、現代の日本は食べ物にも恵ビタミンA不足は解消しました。
日本人のため、まれ、ビタミンAの摂取量は、平成2年国民栄養調査の結果によると、平均的に所要量を満たしていると言います。
アメリカの研究結果によると、人聞が1日に必要なビタミンAの量は、体重1キログラム当たり6.6マイクロ、グラムとされています。
これに安全率印%を見込んで算出されたのが、成人男子1日600マイクログラム(2000IU)、女子540マイクログラム(1800IU)というレチノールの量になります。
このレチノールという成分は、夜盲症の治療にも使われていた肝臓やウナギ、ヤツメウナギなどに含まれていて、多くは脂肪酸と結合したエステル型として存在しています。
またこのレチノールは、チーズやバターなどの乳製品にも比較的多く含まれていることがわかっています。
よくビタミンAの代表選手としてあげられるのはニンジンですが、ニンジンなど植物性食品にはレチノールは含まれていません。
植物性食品には、小腸でビタミンAに変化するカロテノイドまたはカロチノイドという成分が含まれています。
もともと野菜は、ビタミンCを含んでいるものが多く、ニンジンのようなカロテノイドまたはカロチノイれます。
ドが多いものは、緑黄色野菜(有色野菜)と言わこのカロテノイドまたはカロチノイドがビタミンA効力をもつことを、化学的にはプロビタミンと呼びます。
カロチノイドの中で特に効力の高いのがβカロチンです。
βカロチンには、レチノールの生成を助ける酵素が発見されていますが、吸収利用率がとても低く、レチノールの約3分のー。
国際単位では、6マイクログラムのβカロチンが1マイクログラムのレチノールに相当すると定められています。
野菜だけで、ビタミンAを基準量まで摂取するのはむずかしいのですが、平成2年国民栄養調査によると、日本人のビタミンAの摂取は、植物性食品からがω%。
その中の約8割は緑黄色野菜から摂取しているという結果になっており、プロビタミンAとしての摂取の割合がとても多いことがわかります。
緑黄色野菜は他のビタミンも含み優秀な食品ですが、栄養面から考えると、ウナギや乳製品などのレチノールを含む食品で、約叩%は摂取するほうがいいということになります。
野菜も調理法しだいで吸収率をアップできるまれに起こりうる大量摂取による中毒症の例としては、冒険家などが飢餓状態になり、アザラシや北極グマの肝臓を食べた場合などで、記録としても残っています。
日常レベルでは、男性ならば1日600IU、女性で540IUを目安にして摂取するといいと思います。
ところで、ビタミンAと言えばほと.んどの人がニンジンを思い浮かべるでしょう。
野菜からだけでは目に必要なビタミンAは摂取できないと前述しましたが、調理法を変えることで、その効果をアップすることができるのです。
このもっともポピュラーなニンジンを生のまま、サラダで食べるとします。
この食べ方ではβカロチンはあまり多く体内に取り込めません。
しかし、ニンジンを軽くゆで、油の入ったドレッシングでマリネ状態にします。
こうすることでβカあえ、ロチンの量はぐっとアップし、しかも体内吸収率も高まるのです。
ニンジンだけでなく、ほうれん草やニラ、小松菜といったβカロチンを含む野菜は、加熱し油を加えることによって、体内への吸収力は非常に増すわけです。
これらの野菜は、他にも目に有効なビタミンが多く含まれていることが特徴です。
レチノール食品とβカロチン野菜をバランスよく摂取することが、目をよくし、肌を整え、ひいては健康的な美しい身体にしてくれるのです。
これを使うことでβカロチンの体内吸収率はぐっとアップウナギはビタミンAを含んだ目にいい食べ物(視覚と眼科学研究協会会議)での研究発表を見てもわかるように、ビタミンAは直接ARVO点眼したほうが、目に対する効果は高いのです。
でも、食べることでも、目に対してよい効果をもたらしてくれます。
これはヒポクラテスの例でも立証ずみです。
現在、悲惨な内紛などで飢餓状態になっている世界の国々の子どもたちには、夜盲症や視力低下寺どの日の病気が多いという報告も提出されています。
これは、ビタミンAを含んだ目にいい食べ物の摂取が不足していることが原因と考えられます。
では、どんな食べ物からビタミンAを摂れば、目によい効果が現れるのでしょうか。
ヒポクラテスが治療用として使用していたレパはその代表的なものです。
レチノールを含んでいるものは、目に特に効果的なのです。
他には、アナゴ、ハモといった魚類もレチノールウナギを多く含んでいます。
アンコウなどの深海魚の肝ーまレチノール度が非常に高く、100グラム当たりで比較すると、ウナギの蒲焼きの5倍以上の量になります。
またニワトリの卵の黄味、うずらの卵といった卵類、ナチュラルチーズ、プロセスチパター、チーズなどの乳製品もレチノール度が高いので、毎日摂るようにするといいでしょう。
しかし、ビタミンAの場合、ことがけっして最良の方法ではないのです。
いいでしょう。
あまり心配せずに、いい食生活を一度に大量に摂るただし一般的には、日常に食べる量程度では、摂取オーバーになることはほとんどないといって引き起こすこともあるからです。
摂取により急性中毒になる恐れがあり、肝障害を心がけることです。
目に効く他のビタミン類βカロチンを含む野菜を摂取する利点は、他のビタミンを補えることにもあります。
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